「えっ、こんなところでミスする?」
模試や定期テストの答案を見て、そんなふうに驚いたことはありませんか?
実はこれは、成績上位の生徒によくある現象です。
難しい応用問題は正解しているのに、基本的な計算ミスや、読み飛ばし、単純なケアレスミスで得点を落としてしまう。
今回は、その理由と対策について考えてみましょう。
成績上位層の“落とし穴”は「油断」と「流し読み」
hal学習塾の生徒にも、400点台の生徒や偏差値60台の生徒が多数います。
この層に共通して見られるのが、「解けるはずの問題での失点」。
例えば――
- 国語の記述で「だ・である調」で書くべきところを「です・ます調」にしてしまった
- 数学の符号(+と−)を読み間違えた
- 英語の選択肢の中で、よく読めば違うとわかる語句を、なんとなくの印象で選んでしまった
本人に聞いても「わかってたのに……」と悔しがることがほとんどです。
難問を解ける「実力」があるからこそ、見逃す“初歩”
人は難しいことに集中して取り組んだあと、簡単なことには「気を抜いてしまう」ものです。
これは脳の働きの特徴でもあります。
また、成績上位の生徒ほど「できる自分」「わかっているはずの自分」という意識があるため、
見直しを「形式的」にしてしまいがちです。
「この問題は、たしかAだったはず」
「前にも見たから大丈夫」
そんな“感覚”が判断を鈍らせてしまうのです。
簡単な問題ほど「ミスしない仕組み」をつくる
では、どうすればこのミスを防げるのでしょうか?
大切なのは「習慣化」と「客観視」です。
✅ 1問ずつ、解いたあとに“チェック”を入れる
見直しは一括でやるのではなく、1問ずつ「自分で解答の根拠を言えるか?」を確認しながら進めましょう。
チェックマークや「OK」の印を入れるだけでも意識は変わります。
✅ 時間が余ったら「疑って見る」
成績が良い子ほど、見直しは“信じる”作業ではなく“疑う”作業に変えるべきです。
「本当に合ってる?」「これ、見直した?」と自問自答してみましょう。
✅ 難問に全力投球しすぎない
難しい問題に時間と集中をかけすぎると、最後に時間切れで凡ミス連発……というパターンに。
時間配分のトレーニングも、成績上位をキープするためには必須です。
「自律・自重・自発」のバランスが鍵
hal学習塾では、単に解けることよりも「安定して得点できる力」を育てることを重視しています。
そのためには、
- 自律:自分を律して取り組む姿勢
- 自重:謙虚に自分の弱点を見つめ直す力
- 自発:間違いを「自分で直そう」とする姿勢
これらの“3つの自”が必要です。
どれか一つ欠けても、継続的な成果にはつながりません。
「もったいないミス」を防ぐことが、得点アップの近道!
応用力を持っているなら、あとはその力を「丁寧さ」「確実さ」で支えるだけです。
基本問題を落とさない。それだけで、得点は大きく変わります。
「今度こそ満点を取りたい」「ワンランク上を目指したい」
そう思っているなら、まずは“簡単な問題”を徹底的に見直してみてください。