若林区沖野、六郷地区のhal学習塾です。
今日は小6「読解はかせ」のお話。
ナウル共和国という国がテーマの文章を読みました。
~以下テキスト冒頭(抜粋)~
もともとナウル共和国では、農業や漁業で自給自足の生活をしていましたが、宝物の発見により豊かになりました。
ところが、その繁栄は長続きせず、逆にたくさんのものを失ってしまったのです。
本文の中身を大雑把に整理すると、
[前半]
①ナウルの宝物=リン鉱石
②アホウドリの大量のフンが、サンゴの成分によって長い年月の間に化学変化を起こし「リン鉱石」という化学肥料の原料になった。
③人口の少ないナウルは、リン鉱石で得た莫大な利益を国民で分け合う。
・税金なし!
・病院や学校が無料!
・公共料金も無料!
④リン鉱石の採掘は外国人労働者に任せ、国内のレストランも外国人が経営。
⑤国民は働くことを忘れてしまった。
[後半]
①リン鉱石を取り尽くしてしまう・・・
②国民は自給自足の生活や働き方を忘れてしまっている。
どうしよう???
さて、ここからは授業の実況中継です。
現在小6「読解はかせ」は3名の児童でやっています。
(面白いので、もっと増えてほしい!!)
私「なんもしなくてもお金がもらえて、贅沢な暮らしができるって最高じゃない??」
A「めっちゃいい!勝手にお金振り込まれるんでしょ?!すげー!!」
B「毎日サッカーかゲームするわ!」
C 「ニコニコ、うんうん」
私「でもさ、逆に毎日退屈だと思わない?大人になっても365日働かないで、サッカーとかゲームばっかりしてたらさすがに飽きるでしょ!」
A「え~絶対飽きないよ!俺さ、毎日練習しまくってサッカー超絶うまくなってスペイン行くわ!」
私「メッシとかみたいに??」
A「うん。あ!でもダメだわ。なんかさ、メッシとかすごいサッカー選手って子供の頃めっちゃ貧乏だったって聞いた。」
私「ふむふむ。でも金があって毎日サッカーできたらめっちゃうまくなりそうだけどな。」
A「先生違うよ!分かってないな~。『金持ちになっていい生活がしたい。』っていう気持ちがなきゃ、必死になれないんだよ。」
私「おぉ!なんか分かってんじゃん。気持ち的なことも大事だよね。」
B「最初から金あったら、そもそもサッカー選手になって大金ゲットしようって思わないんじゃない?」
C「確かに~。」
B「ゲームでも課金しまくっても大丈夫なの?」
私「だったら嬉しいか?」
B「嬉しいに決まってんじゃん。」
私「でも国の友達みんな課金し放題なんだぞ。」
B「・・・意味ないじゃん。みんな強くなっちゃう。」
私「だよなぁ。ところでさ、みんな勉強って好き?」
A「好きなわけ無いじゃん!」
B「俺も好きじゃないけど、『読解はかせ』の授業は結構好きかも。」
(いいこと言うな~。)
C「あんまり好きじゃない。」
私「そうだよなぁ。勉強ってなかなか好きっていう人いないよな。」
A「え?好きじゃなくていいの?俺さ、『だからお前はダメなんだよ~』とか言われんのかと思った。」
私「そんなこと言わないよ。そりゃさ、好きでやってる人はどんどん頭良くなるかもしれないけどさ、小学生のなかに『勉強好き!』っていう人何人いるだろうね?」
B「俺の周りにはいない!」
私「じゃあさ、なんでサッカーやゲームは好きって言えんの?」
A「そりゃ、勉強するより楽しいからじゃん!」
私「そうそう。それなんだよな。」
一同 「どういうこと??」
私「好きとか嫌いってさ、逆のものと比べるから出てくる気持ちなんじゃないの?例えばさ、世の中サッカーしかやることがなくなって、勉強しないで年中サッカーだけやってたらサッカー好きだとか楽しいとか思うかな?」
B「先生、なんか今日道徳の授業みたいだね(笑)。でもなんか分かった気がする。好きなことしかやらなくなったら、それを好きかどうか分からなくなる気がする。たぶん飽きちゃうし。」
私「だな~。変な言い方だけど、みんなが『ゲーム好き』とか『サッカー好き』って言えるのはある意味勉強のおかげなんじゃない?」
C「そっか~。嫌いなものがあるから好きなものがちゃんと分かるのか~。」
A「なんかすごいね。それ。」
私「嫌いなものがあるって、好きなものを実感するのに必要なのかもよ。」
私「そんで、テキストの内容に戻すけどさ、ナウルの人たちは幸せだったのかな?」
B「金あるときは幸せだったけど、逆に今は不幸のどん底でしょ。」
私「どん底って・・・。じゃあ、どうすればよかったと思うわけ?」
B「リン鉱石の金はためといて、みんな頑張って働けばよかったんじゃない?」
A「おぉ~!それだよな。そうしてたらさ、働くこと忘れないで今困ってなかったかも!」
B「嫌なことでも『やろうとする気持ち』がないとダメになっちゃうね。」
私「だよな。やっぱりさ、甘やかされすぎるのも良くないってことだな。お前らもさ、なんもしないでお小遣いもらえると思っちゃダメだよ。嫌なお手伝いでも、勉強でもちゃんとやってさ、そうやってもらったお金には嬉しさを感じられると思うんだよ。そして何に使おうか考えると思うんだよ。」
C「先生、答え合わせは~~?」
(ゲゲっ!残り5分しかない!)
A「え~!もうこんな時間なの?今日めっちゃ早い!先生別に延びてもいいよ。」
「読解はかせ」は毎回こんな感じの授業。
小4~小6で使うテキストは異なりますが、毎回私自身も楽しんでやっています。