「忖度」と「思いやり」が当たり前になった結果…“自分で動けない生徒”が増えている現実

2025年11月17日 | お知らせ

最近、塾で強く感じることがあります。
それは—— 自分から行動できる生徒が、確実に減っている という事実です。

もちろん、子どもたちが悪いわけではありません。
むしろ大人側の「気遣い」や「先回り」があまりにも当たり前になった結果、子どもたちが自分で判断し、動く機会が奪われてしまっているのだと思います。

たとえば、欠席連絡一つにしてもそうです。

本来は
「今日は熱があるので休みます」
と、生徒や保護者から連絡が来るのが自然です。

ところが、最近は——
こちらから生徒に「今日どうしたの?」とメールして、ようやく
「あっ、すみません。今日は休みます」
という連絡が返ってくるケースが明らかに増えています。

これも、普段から周囲の大人が「言わなくても察してくれる」「言わなくても先生が気づいてくれる」という環境を作ってしまった副作用なのかもしれません。


■ “自律・自重・自発” が育つ場でありたい

hal学習塾は、開校以来ずっと3つの「自」——自律・自重・自発を大切にしてきました。

  • 自律:自分を管理し、やるべきことを自分で決める力
  • 自重:周囲や自分自身を大切に扱う姿勢
  • 自発:言われなくても動き出す行動力

この3つは、学力アップ以前に、人としての成長の土台になります。

欠席連絡ひとつ、忘れ物ひとつでも、「自分から行動する」習慣があるかどうかで、学びの質は大きく変わります。

テスト前に自分で計画を立てられる生徒と、言われないと動けない生徒。
勉強の伸び方は、当然後者より前者が圧倒的に速い。

「自分で動く」という小さな習慣は、最終的に 人生の選択肢 を広げる力につながります。


■ 先回りしすぎず、“任せる勇気”を持つ

大人が手助けしたくなる気持ちは、よくわかります。
私も、つい塾生に手を差し伸べすぎてしまうことがあります。

でも、やりすぎは禁物です。

子どもが自分で判断し、自分で言葉を選び、自分で行動する。
その経験が積み重なることでしか、「自律」「自重」「自発」は育ちません。

だからこそ hal学習塾では、時にあえて“任せる”場面を作ります。

「それは自分で考えてみよう」
「まずは自分でやってみてごらん」

この時間を奪ってしまうと、どれだけ成績が上がっても、その先の成長が止まってしまうのです。


■ 生徒たちへ。君たちの行動が未来を変える

欠席連絡ひとつだって、自分でやれば立派な“行動”です。
学校の提出物を自分で管理するのも立派な“行動”です。
塾に来る前に今日の学習目的を考えてくるのも立派な“行動”です。

やるか、やらないか。
それだけで未来は大きく変わる。

大げさではなく、君たちの行動が君たちの未来を形作るのです。

そして hal学習塾は、その「最初の一歩」を支える場所でありたいと思っています。

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