昨日のブログの追加記事です。
小学生のうちはテストの点数が良いのに、中学生になった途端に成績が下降してしまう——そんなケースは珍しくありません。
実際、塾で指導していると、小学生のうちから 危うい口ぐせ を持っている子に共通する傾向が見えてきます。
成績が下降する子の口ぐせベスト3
①「習ってないからできない」
学校や塾で習った範囲以外は手を出さない姿勢。
小学校では基礎的な出題が多く、この言い訳がまだ通用します。しかし中学校では、テスト範囲が広がり、既習内容の応用や、他教科にまたがる知識が求められます。「習っていないから分からない」で立ち止まってしまう子は、必ず伸び悩みます。
②「あとでやっておきます」
宿題や復習を後回しにするタイプ。
小学校の宿題は比較的少なく、提出日直前にまとめてやっても点数は取れてしまいます。しかし中学生になると、部活や定期テスト、課題提出に追われる生活になります。「あとでやる」習慣が染みついている子は、必ず課題に追いつけなくなり、勉強に押しつぶされていきます。
③「学校とやり方が違うから分からない」
先生や塾の説明に素直に向き合えず、「自分のやり方」や「学校式」に固執するタイプ。
小学生のうちはまだ算数・国語の枠が小さく、この言い訳もなんとか成立します。しかし中学生になると、学び方の柔軟さこそが成績向上のカギになります。複数の解法や視点を受け入れられる子が伸びるのです。
小学校のテストは「取れて当たり前」
ここで大切なことをお伝えします。
小学校のテストは、ほとんどが「授業で扱った内容」から出題されます。しかも、解き方まで黒板に書かれたとおり。
ですから、小学生のときに 90点・100点が取れるのは“当たり前” なのです。
しかし、その当たり前の点数に安心してしまうご家庭ほど危険です。
「テストで点数取れているから大丈夫」と思っていると、中学校に入った瞬間、現実を突きつけられます。なぜなら中学校のテストは、授業のノートを写しただけでは太刀打ちできないからです。
中学生で成績が落ちるのは“予告された未来”
中学校に入って成績が落ちるのは、突然の出来事ではありません。
小学生のときに見えていた 口ぐせや姿勢 が、そのまま結果として表れているのです。
- 習っていないとできない子は、応用に太刀打ちできず。
- 後回しにする子は、提出物や定期テストに追われて崩れ。
- 柔軟に受け止められない子は、学びの幅が広がらず。
どれも「小学生のうちはまだ点数が取れていた」だけであって、土台は不安定だったのです。
成績を落とさないために必要な3つの「自」
hal学習塾が大切にしているのは、自律・自重・自発 の3つ。
これは学力を伸ばす上で欠かせない姿勢です。
- 自律 … 言い訳せず、自分から机に向かう力。
- 自重 … 手を抜かず、課題をおろそかにしない力。
- 自発 … 指示待ちではなく、自分で考え動く力。
この3つを小学生のうちから身につけていれば、中学生になっても大きく崩れることはありません。むしろ、成績を伸ばす力強い土台となります。
保護者の方へ——点数より大切な視点を
保護者の方にぜひ意識していただきたいのは、 点数だけではなく勉強への姿勢を見る ということです。
小学生のうちは100点を取って当たり前。そこで安心するのではなく、
「どんな取り組み方でその点数を取ったのか?」
「失敗や新しいやり方にどう向き合っているのか?」
に目を向けていただきたいのです。
点数が取れている今こそ、口ぐせや習慣を改めるチャンスです。中学校に上がってからでは手遅れになることも少なくありません。
まとめ
「習ってないからできない」「あとでやる」「やり方が違うから分からない」——こうした口ぐせは、小学生のうちはまだ点数に表れにくいものの、中学生になると確実に成績下降につながります。
大切なのは、 点数ではなく勉強に向かう姿勢。
その姿勢を小学生のうちから整えることが、中学校以降の学力の伸びに直結します。