不適切にも程がある‼️ 最終話に見た“教育のアップデート”
〜昭和の厳しさと令和の優しさ、そのあいだにあるもの〜

2025年10月17日 | お知らせ, 中学生, 小学生

「アップデートしなきゃダメですか?」という問い

ドラマ『不適切にもほどがある‼️』の最終話。
タイトルは「アップデートしなきゃダメですか?」でした。

この言葉、すごく印象的ですよね。
今の時代、教育現場でもよく聞く言葉です。
「指導法もアップデートしなきゃ」「叱り方を変えなきゃ」「生徒のメンタルに配慮を」。
でも、ドラマの主人公・小川市郎(阿部サダヲさん)は、こう問いかけるようでした。

「全部アップデートしたら、“本気”まで置き去りになるんじゃないか?」

昭和から令和へタイムスリップした男の言葉だからこそ、
その重みが胸に残ります。


昭和の「厳しさ」が、ただの暴力だったわけじゃない

最終話では、市郎が再び昭和に戻ります。
懐かしい黒板、学ラン、チョークの粉、そして煙草の匂い――。
1986年の学校は、まさに“今では完全に不適切”な空気に満ちています。

でも、市郎はもう昔のままの「地獄の小川」ではない。
令和での経験を経て、厳しさの中に“愛情”を持つようになった。

「怒鳴るのは簡単だ。でも、信じて叱るのは難しい。」

このセリフがまさに教育の核心でした。
怒ることと叱ることの違い。
そこには、「相手を変えようとする気持ち」があるかどうかが問われるんです。


寛容とは、「何でも許すこと」ではない

昭和の価値観は、時に乱暴で不器用でした。
でも、令和の“優しさ”がすべて正しいとも限らない。

最終話で描かれた校長先生のエピソードが象徴的です。
女装趣味が理由で辞任を迫られる校長。
それに対して市郎は、
「その人が誰を傷つけたっていうんだ!」
と声を上げます。

寛容とは、何でも許すことではない。
他人を笑わず、違いを受け入れ、自分の価値観を押しつけないこと。
つまり、「他者を尊重する強さ」なんです。

それは勉強にも通じます。
できない子を見下さず、できる子を妬まず、
それぞれのペースで前に進むこと。
それが、本当の意味で“アップデートされた教育”ではないでしょうか。


hal学習塾も「アップデート」を続ける

私も、塾を運営していて感じます。
昭和の熱血指導だけでは通用しない。
でも、令和の「叱らない教育」だけでも伸びない。

だからこそ、hal学習塾では、
「自律・自重・自発」
という3つの「自」を軸にしています。

・自分で考える力(自律)
・自分と他人を大切にする姿勢(自重)
・自ら動く勇気(自発)

この3つを育てるためには、
時には厳しく、時には包み込むように。
“本気で叱る”“本気で褒める”両方が必要です。

そしてそれは、先生が子どもを信じているからできること。
市郎の言葉を借りるなら、
「叱るのは、信じてるからだ」
まさにその通りです。


最終話の最後に出たテロップ

ドラマのラストには、こんなメッセージが流れました。

「この作品は不適切な台詞が多く含まれますが、
時代による言語表現や文化の変遷を描くため、
あえて2024年当時の表現を使用しました。」

この一文を見て、私は思いました。
教育も同じだと。
“時代に合わせて変わる部分”と、
“時代が変わっても変えてはいけない部分”がある。

そのバランスを取りながら、
今日も子どもたちと向き合っています。

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