「英語って、なんでこの順番で並ぶの?」
中学生からよく聞かれる質問です。
たしかに、日本語では「私は、昨日、学校へ、友達と行きました。」のように、かなり自由に順番を変えて話すことができます。でも英語では、
I went to school with my friend yesterday.
のように、順番がある程度決まっています。
この「英語の語順のルール」は、実はとても合理的でシンプル。ポイントは――
「相手の知りたい情報の順に並べる」
ということなんです。
英語の語順の基本形は「S+V+〇〇」
中学英語の基本中の基本。
英語は「主語(S)+動詞(V)」が基本。そして、その後にさまざまな情報を追加していきます。
たとえば、
- I (主語)
- play (動詞)
- soccer (何を)
- in the park (どこで)
- every Sunday (いつ)
この場合の英文は、
I play soccer in the park every Sunday.
となります。
「どこで」「いつ」――この順番、意味あるの?
意味、あります!
英語では、以下のような優先順位があります:
- 何を(目的語)
- どこで(場所)
- いつ(時間)
この順序は、実はとても自然なんです。
たとえば、あなたが「I played tennis」と言ったとき、聞いてる人は「どこで?」とか「いつ?」って思いますよね?
それを、相手が知りたい順に答えていくのが英語なんです。
時間要素は“最後”が基本!
英語では、時間的な要素(曜日、時間、日付など)は基本的に一番最後に置かれます。
- I studied math at the library with my friend last night.
- She will go to Tokyo by train next Monday.
これは、英語話者にとって、「時間」は補足情報だから。
“何をしたか” “どこで” “誰と”といったメインの情報を先に伝えてから、「ちなみにそれ、いつの話?」という感じで、最後に時間を添えるのが自然なんです。
日本語との違いに注意!
日本語では「昨日、公園で、サッカーをした。」という順番も全く問題なく通じます。
でも英語では、
× Yesterday in the park I played soccer.(これは不自然)
となってしまいます。
英語では、文の核(主語+動詞)を中心に、情報が整理されて配置されていくという特徴があるんですね。
語順は“相手ファースト”の表現
つまり、英語の語順の根底にあるのは、
「相手が理解しやすいように話す」
という考え方です。
話し手の都合ではなく、聞き手の理解の流れを意識する。
これが、英語が「順番にうるさい言語」になっている理由でもあるんです。
テストや英作文でも差がつくポイント!
英作文や並べ替え問題でミスが多いのが、まさにこの「語順」です。
たとえばこんな問題:
[1] in / played / the park / we / soccer / Sunday / last
正しい語順は?
→ We played soccer in the park last Sunday.
「時間(last Sunday)」が文の最後に来ていることに注目!
まとめ|語順は“英文法”ではなく“思いやり”
「英語の語順が苦手」という生徒は多いですが、
それはルールが難しいからではなく、「なぜそうなるか」が分かっていないからです。
語順は、ただの暗記ではありません。
“相手に伝わるように話す”という、コミュニケーションの基本なんです。
相手の頭の中に、順番に映像が浮かぶように――
そんな“思いやりの順番”で、英文を書いてみませんか?