小学5年生の割合の学習で、こんな場面をよく見ます。
「これは割り算ですか?」
「もとにする量を先に求めるんですよね?」
でも、はっきり言います。
割合の問題で、文章どおりに式を作ったら、最初に割り算は出てきません。
出てくるのは、ほぼ例外なく
かけ算の式です。
そもそも、文章どおりに式を作るとどうなるか
たとえば、こんな問題。
「⬜︎mの80%は、160mです」
文章をそのまま式にすると、
□×0.8=160
ここに割り算はありません。
あるのは、かけ算だけ。
割り算は、あとから⬜︎を求めるために出てくるだけ。
なのに、なぜ子どもは最初から割ろうとするのか
理由は一つ。
余計な言葉を先に教えるから。
- 元にする量
- 比べられる量
- もと × 割合 = 比べられる量
こうした「整理された大人の説明」を先に入れると、
子どもの頭の中はこうなります。
👉
「とりあえず“もと”を求める問題」
👉
「じゃあ割り算だ」
文章を読む前に、計算方法を決めにいく。
これ、算数じゃなくて作業です。
割合の本質は「式を立てること」
割合の問題で一番大事なのは、
- 何を求めているのか
- それが文章のどこに書いてあるか
これだけです。
hal学習塾では、こう教えます。
「わからない数を⬜︎にしよう」
「文章に出てくる言葉を、そのまま式にしよう」
例①
「162Lは、⬜︎Lの0.45にあたる量です」
文章そのまま。
162=□×0.45
ここで
「割り算しなさい」
とは一言も言いません。
⬜︎を求めたいから、結果として
□=162÷0.45
になるだけ。
割り算は“目的”じゃなく“結果”。
例②
「72個は、⬜︎個の120%です」
これも同じ。
72=□×1.2
最初から
72 ÷ 1.2
を探しに行かせる必要はありません。
「もとにする量」を教えるタイミングは、ずっと後でいい
誤解しないでほしいのですが、
「もとにする量」という考え方自体が間違いではありません。
ただし、教える順番が致命的に早すぎる。
- 文章が読めて
- ⬜︎を置いて
- 式が立てられる
このあとで
「今の⬜︎が、もとにする量だよ」
と整理すれば十分です。
割合でつまずく子の共通点
割合が苦手な子ほど、
- 文章を読まず
- 数字だけ見て
- 先に割ろうとする
これは能力の問題ではありません。
教え方の問題です。
まとめ
はっきり言います。
割合の計算で、最初から割り算しようとする時点で、指導がズレています。
- 割合は、かけ算の世界
- 割り算は、⬜︎を求めるために後から出てくる
この順番を守るだけで、
割合は一気に分かりやすくなります。
算数が苦手になるかどうかは、
「どんな式から始めさせたか」で決まります。






