最近の二者面談で、保護者の方からよくいただく質問があります。
それは――
「学習習慣をどうやってつければいいですか?」
勉強に取り組む意欲がないわけではない。
でも、家に帰ると気が抜けてしまう。
宿題はやるけれど、それ以上はなかなか続かない。
こうした悩みは、どのご家庭でも共通しているように感じます。
では、どうすれば「勉強するのが当たり前」という習慣が身につくのか?
私が思うに、ポイントは 次の2つ です。
①「毎日のルーティン」に紐づける
「勉強をする時間を決めましょう」と言うと、多くの子がいったんはやる気になります。
でも、そのやる気は3日も経てば消えてしまいます。
大切なのは、「いつやるか」を決めること ではなく、「何とセットでやるか」 を決めることです。
例えば、
- 夕飯を食べたあと30分だけ机に向かう
- お風呂に入る前に英単語を10個見る
- 朝ごはんを食べたあと、計算ドリルを1ページやる
といった具合に、「日常の流れ」に勉強を紐づけてしまうのです。
人は新しいことを始めるよりも、既にある習慣に“くっつける”方が圧倒的に続けやすい。
つまり、勉強の時間を特別なものにしないことが、習慣化の第一歩です。
②「達成感を感じられるレベル」で取り組む
もうひとつ大事なのは、「できた!」という感覚を積み重ねること。
難しい問題にばかり挑戦して「わからない」「終わらない」となると、勉強は苦痛になります。
その状態で「続けなさい」と言われても、誰だって嫌になりますよね。
だからこそ、最初は“簡単すぎるくらいのレベル”でいい。
たとえば、
- 計算問題なら、ミスなくスピードを意識して解く
- 英単語や漢字なら、すでに覚えた単語、漢字を口に出して確認する
- 理科や社会なら、重要語句(教科書の太字語句)を5個書けるようにする
こうした「できた」を感じられる小さな成功体験が、やがて「もっとやってみよう」という気持ちにつながります。
勉強を「我慢してやること」ではなく、「成長を感じられる時間」に変えていく。
その感覚をつかむことが、学習習慣を定着させる一番の近道です。
小さな一歩を続けた先に
学習習慣は、最初の1週間が勝負です。
その最初の壁を越えた子は、「やらないとなんか変だな」と感じるようになります。
そして、その“当たり前”ができるようになったとき、成績は確実に上がります。
なぜなら、日々の積み重ねこそが学力の本質だからです。
hal学習塾でも、授業の中で「自分で考え、やり切る」経験を重ねていくよう指導しています。
勉強を通して身につけるのは、テクニックではなく、「自分で動ける力」。
それが、hal学習塾が大切にしている3つの「自」――
自律・自重・自発――につながっていくのです。