最近、急に寒くなってきましたね。
夜、塾を出ると空気がひんやりしていて、「あ、もう冬が来るんだな」と感じます。
車のエンジンをかけながら、ふと「鍋、食べたいなぁ」と思うわけです。
授業を終えて、みんなを見送ったあと。
駐車場までの数メートルの間でさえ、もう肌寒い。
エンジンをかけてもすぐには温風が出ないので、ハンドルを握る指先が少し冷える。
フロントガラスの向こうには、街灯に照らされた白い息。
そんな夜は、頭の中に浮かぶのはもう“鍋”一択です。
家に帰って、鍋のふたを開けた瞬間の湯気。
あの香りだけで、疲れがどこかへ飛んでいきます。
個人的には、シンプルな鶏塩鍋が好きです。白菜、ねぎ、しめじ、豆腐、そして鶏もも肉。
ポン酢につけても、塩だれで食べても最高。最近ハマっているのはヒガシマルの「牡蠣だしポン酢」です。これ、めっちゃうまいですよ。
そして体が温まると、なぜか心まで落ち着くんですよね。
塾の仕事をしていると、どうしても夜が遅くなります。
授業が終わって、質問対応をして、保護者の方からのLINEを確認して…。
気づけばもう23時をまわっている。
そんな時間に帰っても、家族はもう布団の中。普段は「お一人様鍋」(悲)
でも、休みの日だけは別です。
一緒につつくと、不思議と会話がはずみます。
「今週は何か楽しいことあった?」
「〇〇ちゃんのおうちに行って遊んだよ〜」
「僕は〇〇くんとシンカリオンのおもちゃで戦った~!」
そんな他愛もない話をしながら、みんなで湯気の中に顔を寄せる。
それがなんだか、1週間のご褒美みたいに思えます。
この仕事をしていると、いつも「勉強」や「点数」に意識が向きがちですが、
結局こういう小さな時間が、心をリセットしてくれるんですよね。
温かい食事、家族との会話、湯気の向こうの笑顔。
それがあって、また翌日、生徒たちの前に立てる。
だから私はこの季節、寒さよりもむしろ好きなんです。
「今日も寒いなぁ」なんて思いながら、車を走らせるその時間が、
なんとなく心地よく感じるようになりました。
生徒たちも、きっと家に帰ったらそれぞれの「温かい時間」があるはずです。
テスト前の焦りも、部活の疲れも、ちょっとした食卓のぬくもりで癒される。
そうやって日々を積み重ねていく中で、勉強もがんばれるようになるんだと思います。
さて、今夜は何鍋にしようかな。
キムチ鍋もいいし、豆乳鍋も捨てがたい。
冷えた夜の帰り道、そんなことを考えながら、
私はまたエンジンを温め、家へとハンドルを切ります。